tujibee’s めも

無農薬無施肥の植物と健康と食 &疑問、日々のことのメモ

ムクナマメ未熟果を食べてみる。一度に食べられる量etc

2021.1128晴れ
干していたムクナマメの少しを割ってみると
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器込みで 30g

これを食べよう


ストーブをつける理由ができました。先ずは
f:id:tujibee:20211128145739j:plain:w18015:00水から煮てみます。
f:id:tujibee:20211128150440j:plain:w2584分後。気泡が出ていますf:id:tujibee:20211128151128j:plain:w25810分後。気泡があちこちから出てゴミのようなものが…
f:id:tujibee:20211128151143j:plain:w258:left取ってみると、虫?
虫さん入ってたのか?

15:30、水煮から30分

f:id:tujibee:20211128153009j:plain:w180:left ムクナマメの未熟果、水から煮始め30分後、ホクホクし甘味あり、完成とした。
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ドーパミン等が多量故、一度に食べるのは3粒 と読んでいる為、
小さめなのだ と言い訳し、6粒を食べてみた。

煮汁は180cc程とれ、有効成分はこちらへ多いに移行のため、二口程に飲んでみる。

某生産者様の声

「ムクナ豆」は必ず加熱して食べます。決して生や半生で食べてはいけません。
また、一度に多く食べてはいけません。1粒(約1g)に含まれるL-ドーパは40mgほどもあるため、
大量に食べるとドーパミンが出すぎて精神の異常や下痢などを起こすことがあります。
1日3回、1回に3粒程度が食べる目安です。ご自身の体調に合わせて適量をお決めください。

ムクナマメの某研究より

A
(2)ムクナ豆の農業的,医学的な利用
ムクナ豆はアレロパシー効果を持つことが知られてい る.アレロパシーとは,他感作用ともいわれ,「植物が放 出する化学物質が他の生物に阻害的あるいは促進的な何 らかの作用を及ぼす現象」のことである15).アレロパ シーを利用した雑草防除や病害虫防除は,省エネでク リーンな農業を展開する上で,非常に期待されている. ムクナ豆には雑草抑制作用や線虫抑制作用,またイネ科 植物であるトウモロコシやサトウキビの生育促進能が確 認されており,主に緑肥や被覆植物として利用されてい る.繁殖力旺盛で,窒素固定能に優れる上,リンの少な い開拓地等でも生育可能である.それらの原因となるア レロケミカル(他感物質)は,ムクナの新鮮重量(未熟豆)の約 1 %に達する大量の L-DOPA であることが報告 されている16)が,通常,植物に多量に存在することは希 で,ムクナ属の豆類以外の植物ではソラマメの種子(未 熟豆)が約0.2%含む程度である17).
また,L-DOPA は動物組織や植物組織に存在する物質 でもある.哺乳動物においては神経伝達物質であるドー パミンやアドレナリンの前駆体として重要な物質であり, L-DOPA はパーキンソン病の治療薬として医療機関で用 いられ,ムクナ豆にその効果を期待されている.

(3)ムクナ豆の世界における食用としての利用
ムクナ豆に含まれる L-DOPA は,一度に多量に摂取す ると下痢や吐き気を引き起こすことや,トリプシンイン ヒビターなどの消化酵素阻害物質も多く含まれることが 指摘されている.しかし,L-DOPA は水溶性であり,ト リプシンインヒビターは加熱により熱失活する.従って 調理によりムクナ豆からこれらの物質を除去することが 可能である.このためにムクナ豆は世界各国で多様な調 理法により食用とされている.例えば,インドネシアで はムクナの種子を水に漬けて種皮を取り除き,煮る,あ るいは発酵させて食用としており,インドでは若い莢や 種子を食用としている(Table 1).マレーシアでは種子 を繰り返し茹でた後,種皮を除いて食用とし,アフリカ 東部では十分に水に浸漬後,何度も水を換えながら煮て 食 べ る 1 8 ). ま た , ナ イ ジ ェ リ ア 東 部 で は 粉 に し て 食 用 と する例19)もある.

(4)ムクナ豆の日本における歴史と古文書の調理法
日本におけるムクナ豆の歴史は江戸時代に始まる.日 本に伝来したムクナ豆の和名はハッショウマメあるいは オシャラクマメである7).命名の由来は,多収穫の他,八 丈島を経由して伝わり,八丈豆と呼ばれたことによると いう説4)もある.歴史的にはラッカセイなどよりも早く 伝来したムクナ豆は,江戸時代の書物にも取り上げられ
ており,それらを Table 2 に示した. 江戸時代の書物の中で最も早い時期に見られるのは林 羅山による『新刊多識編』5)である.「黎豆(れいず) 拾-遺 異名貍豆(りず) 綱ノ目虎豆(こず)」という 短い記述ではあるが,ムクナ豆の莢の形から名付けられ た異名が豆の特徴を示している. また,人見必大著『本朝食鑑』6)もまた「穀部豆類」に 刀豆(なたまめ)の附録として「八升豆」を挙げている.
「三月に種をまく」ことや蔓性植物であること,「葉は豇 豆(ささげ)に似て」,「紫色の花は扁豆(ふじまめ)の 花のようである」と栽培方法や植物としての特徴の記述 がある.また,「莢の長さが三,四寸」,すなわち約 9~ 12 cm と大きく,「一枝に十余りの莢を結ぶ」,「老る(ひ ねる)と黒く」,つまり群がるように莢が付き,成熟して 乾燥してくると黒く変色するという特徴を捉えて述べて いる.さらに最後に「民間では食べているが味は佳くな い」と書かれており,食用として認識されていたことが わかる.
貝 原 益 軒 に よ る 『 大 和 本 草 』2 0 ) に は 「 莢 若 く , 柔 ら か なる時煮て食うべし」と未熟な状態の豆の食べ方が紹介 されている.
大 坂 の 医 師 寺 島 良 安 に よ る 『 和 漢 三 才 図 会 』2 1 ) は 『 本 草綱目』22)の影響を強く受けて成立した百科事典である.


B
【目的】これまでムクナ属マメに多く含まれるL-DOPA量を低減させるための浸漬、加熱条件を明らかにしてきた。本研究ではハッショウマメの調理によるL-DOPAの制御法を確立し、さらにそれらの調理品のL-DOPA量の把握とともにより嗜好性の高い製品を開発することを目的とした。

【結果】 ハッショウマメ中のL-DOPA量は煎り豆では豆の90~45%、浸漬豆では65~30%、茹で豆では38~20%、豆粉の水晒しでは13%以下、生餡の水晒しでは5%以下となり調理法により豆のL-DOPA量を制御できることがわかった。各調理品についてハッショウマメを添加した場合の嗜好性の高い調理条件を明らかにした。9段階嗜好意欲尺度法により、煮豆(味噌煮、醤油煮)、練り餡、クッキー(小麦粉との置換率は20%まで)、パウンドケーキ(60%まで)、パン(30%まで)餡(30%まで)については、平均評点が受容されるとみなせる5以上となり、いずれも嗜好性が高いことが明らかになった。

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